Bridge Audio Laboratory

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高電圧電源ドライブ方式
 BP-1は、“高電圧電源ドライブ方式”を採用したディスクリート構成の半導体式パワー・アンプです。信号入力回路直後のインピーダンス変換アンプ、本体アンプの1stドライバーまでの電源電圧を±105Vの高電圧にてドライブしています。これにより非常に瞬発力のある、エキサイティングな再生音を可能としています。アンプに掛ける電源電圧が低い場合どうしても再生音にモタツキが出てしまい、如何にも電気再生音臭さを感じさせてしまいます。省エネ的観点から見た場合、良い方向ではありませんが自然界の音の伝わり方に近づけるためにはどうしても私共は高電圧ドライブが必要になると考えています。

完全バランス増幅方式

  BP−1では片チャンネル当たり4つのディスクリートアンプを投入した2段構成の完全バランス回路を採用しています。1stステージは+信号、−信号それぞれにFETソースフォロアーとダイアモンド回路を組み合わせたバッファーアンプでインピーダンス変換を行うことにより次段襷がけアンプの低入力インピーダンスの対応を行っています。2ndステージはこれも+信号、−信号それぞれにFET入力による一段増幅アンプを配置しています。その構成はFET入力+差動増幅段、そして次段はベース接地回路による電流伝送回路です。一般的な半導体アンプの場合、カタログ性能を重視するためオープンルーフ利得を稼ぎ、多量の帰還量を施し、安定度を増すため多量の位相補正を行います。この様なアンプの場合、どうしてもその再生音は枠に填まったものとなってしまいます。私共はソースに入っている伸びやかさとか音楽的な抑揚感を重視し、静的な電気特性よりもっと人の感性に重点を置いた選択をした結果、現状の回路へ帰着しました。電流増幅段は3段ダーリントン回路を採用しています。そして、この2段目からデュアル出力化(ドライバートランジスター8ケ)する事により片チャンネル当たり24ケの大形トランジスター(15Aクラス)を大電流出力時でも充分ドライブしています。ファイナルに使用するトランジスターの電流増幅率は余り大きくないですからファイナル段が多い分、充分なドライブ段数も必要になる訳です。ファイナル段の動作領域は実用面からABクラス領域を使用し、10W(8Ω負荷)までAクラスとしています。

低出力インピーダンス設計

  スピーカーを軽々とドライブするためにはアンプの出力インピーダンスを充分下げる必要が有ります。そして、アンプの出力インピーダンスを下げるには二つの手法があります。一つ目は物量を投入し電流経路の低インピーダンス化を図る手法。もう一つは回路の帰還量を増し、見かけ上の低インピーダンス化を図る手法です。BP−1では前者の実インピーダンスを下げる手法に重点を置いて開発が進められました。例としましては整流ダイオードまでのトランスリード線にAWG12番線(一般的に太くても組み立て上の問題からAWG16番線までが従来の使用限界ですから倍ほどの断面積の差になります)を採用。整流ダイオード回りには2mmの銅板を使用してダイオードリードをこの銅板に直付けしています。ブロックコンデンサーからアンプまでの給電には5.5スケ網線(主に車のバッテリー周りに使用されるもの)を採用。アンプ基板内は2mmの銅板を使用し、電流増幅段のトランジスターリードをこの銅板に直付け。アンプ出力からスピーカー端子までは5.5スケ・ワイヤーで給電など徹底した対応により低インピーダンス化を実現しています。

3電源トランス方式の採用

    BP−1には3つのトロイダルトランスを搭載しています。一つ目は高電圧ドライブ段、コントロール回路用のトロイダルトランスでレギュレーションを考慮し、100Wクラスのプリメインアンプを楽にドライブする事の出来る規模の物を投入しました。このトランスは防磁のためシールドケースに納め、他回路への影響及び重量バランスを考慮し、フロントパネル直近に配置すると共に防振と絶縁を兼ねてゲルブシュを用いて固定されています。一般的に積重ねコアのEI型トランスとトロイダルコア型トランスを比較した場合、容積当りの許容電力量と漏洩磁束量は圧倒的にトロイダル型が勝っています。しかし、オーディオで使用した場合トロイダルトランスは巻線が露出している為巻線と取付けシャーシ間での結合が問題となってしまいます。当社ではこの問題を解決する為トランス外周に銅箔テープとケイ素鋼板によるシールドを施し、トランス自体も個別ケースの中に収納する事により解決しました。大電流用のトランスには磁束密度12000ガウス(通常は15000から18000ガウスですから2〜3割以上規模の大きなものを使用)の800VAトロイダルトランスを2ケ使用しています。一般的なトランスの場合、二次巻き線は下から上に巻く為その構造上、巻き線の中点から見たみたDCR(直流抵抗)は同じターン数でも巻き終わり側の巻き線程、巻き径が大きくなりDCRが高くなってしまいます。特に、大電流を扱うプラス、マイナス電源では少しのDCRの差が大きな電圧降下を生じ、上下非対称のリップル波形となってしまいます。BP−1では巻き線間のDCR差を階無にするため、二次巻き線の中点タップ方式を止め、ここに全く同じトランスを2ケ使用するツイントランス方式を導入しました。これにより中点から見たDCRを同一化し、リップル波形を綺麗にする事が出来たと同時に、「聴感上の静けさ」にも寄与しています。しかも、トランスから発生する漏洩磁束を最小限に抑えるため各トランスをそれぞれ上下、外周方向から完全に珪素鋼板でシールドし、二層構造のケースの中に対向配置することにより漏洩フラックスを最小とすることが出来ました。また、このトランスケースも機械的共振周波数、強度の関係から八個のゲルブシュを用い共振周波数を20Hzとする事により対振動特性を改善すると共に絶縁され固定されています

超高速整流ダイオードの採用

  BP−1では全ての電源整流回路にサンケン製、超高速ダィオードを使用して整流時のリカバリータイムの改善を行っています。特に、大電流回路にはFMG34-S、-R(400V/100A)をそれぞれ4ケづつパラ使用することにより高サージ電流、低インピーダンス化を実現しました。しかし、超高速ダィオードを使用しても整流ノイズを皆無にする事は出来ません。BP−1では2mm厚銅板電極を組み合わせた新開発のダイオードアッシーを採用する事により、低DCRを保ったままフィルターLCを挿入して整流ノイズの低減を行っています。整流ダィオードから1stコンデンサーであるブロック電解コンデンサーまでの区間は瞬発力に影響しますから充電時間短縮ため、低インピーダンス化しなければなりません。BP−1では電解コンデンサーの近傍にダィオードアッシーを配置し2mm厚銅板で直結する事によりこの問題を解決しています。

大電流回路にパイ型フィルターの採用

 大電流平滑回路には新開発の高耐圧箔を使用した高音質電解コンデンサー(33000μF)を4本使用しています。大電流回路は+/-電源ですからそれぞれ2本づつ、パイ型フィルターとして使用しました。このパイ型フィルターはオクターブ-12dBの減衰特性を持っていますから単純コンデンサーだけの状態と比較して100Hz以上の帯域でノイズ遮断特性が飛躍的に改善されています。

電源突入電流防止回路の搭

 BP−1のメイン電源には総計132000μFの大容量の電解コンデンサーを投入しています。電源投入時にはこれらのコンデンサーをフル充電しなければなりません。BP−1では内部を低インピーダンス設計していますから保護回路が無い場合スィッチ・オン直後のラッシュ電流は数百アンペアに達してしまいます。BP−1では電源に電流緩衝回路を挿入し、電源投入時のみMAX突入電流を50Aに制限しています。また、この回路には異常検出回路を併設していますから万が一の場合でも安全方向へ回避するような設計もなされています。
アウトプット・リレーの追放
  一般のパワーアンプの場合、アンプ自体の出力インピーダンスを無限大に下げてもダンピングファクター(=負荷インピーダンス/出力インピーダンス)は或る一定の値からは大きくする事が出来ません。それはアンプ出力にスピーカー保護用のリレーが入るからです。スピーカー保護用に使用するリレー接点の接触抵抗は一般的に30mΩ位存在しますからそれだけで270位(8Ωの場合)のダンピングファクターになります。これでは折角アンプの出力インピーダンスを下げても意味の無いものとなってしまいます。BP−1ではこの悪影響を回避するためスピーカー保護用のリレーを外し、ダンピングファクターの改善を行っています。当然、スピーカー保護には別の手法で充分な対策がなされているのは言うまでもありません。それはアンプドライバー段へのミュート回路の挿入、異常時に出力端子間をショートするリレーの追加、異常時に電源OFFする機能など万全の対策がなされていますので万が一の場合でもスピーカーを壊す事は有りません。

抵抗切替え型入力アッテネーターの採用

 BP−1の入力回路には使い勝手の面からアッテネーターを挿入しました。ここに使用されているアッテネーターはコントロールアンプBC−1と同様に音質的な観点から抵抗切り替え型のアッテネーターを採用しています。一般的なボリュームタイプアッテネーターの場合カーボンコンポジットと呼ばれる抵抗体(カーボンの粉末を接着剤で固めた物)を使用するため、ロード電圧による抵抗値変化が音質に影響を与えてしまいます。BP−1の抵抗切り替え型アッテネーターはカスタム品の高音質カーボンフィルム抵抗で構成されていますから音質面で最良の結果を与えてくれます。また、抵抗をシリーズ接続するのでは無く各ポシションが独立した回路を形成していますから各ポシション間での音質変化は有りません。また、このアッテネーターを左右独立したシールドケースに納めることによりクロストークや外来フラックスの影響を受けないようにしています。

コアキシャル/バランスの両入力をサポート

 BP−1の入力はコアキシャル/バランスの両入力をサポートしています。BP−1は完全バランスアンプですから付加回路無しでコアキシャル、バランスの両入力に対応する事が出来ます。従って付加回路が無い分、両入力間での音質変化は極小になリます。両入力の切り替えには音質的観点からプッシュ・スィッチを採用しました。
3ウェイ対応大型スピーカー端子
多種多様なスピーカーケーブルを確実に接続するためBP−1では新開発のスピーカー端子を採用しました。この端子は端末処理の無い極太ワイヤーを確実に接続する事が出来ると同時に簡便なバナナジャックやYラグなどの端子も使用することが可能です。

スピコンアウトを装

 BP−1ではアンプ・アウトにスピコン端子も装備しました。スピコン端子はスイスのノイトリック社が開発したスピーカ出力などの大電流を扱うことの出来るコネクターです。信頼性、音質共に定評が有リますから最近では幅広く世界中のプロの音響現場で採用されています。スピコン端子は本来、4P端子ですから2チャンネルの信号を扱う事が出来ますが本機の場合クロストーク特性、安全面を考慮して1チャンネルのみの使用としています。

電源インレットにパワコン端子を採用

 電源インレット端子にはこれもスイス、ノイトック社のパワコン端子を採用しました。従来型インレット端子と比較して電流容量が大きく、電気的なロスも少なく、脱落等の心配も有りませんから安心して使用できます。

リモート・パワーオン端子を装備

 コントロールアンプBC−1と組み合わせた場合、それぞれのリモート端子を繋ぎ合わせる事によりコントロールアンプの電源オン・オフ信号を検知し、パワーアンプの電源を連動させる事が出来ます。この信号のやり取りにはホト・カップラーを使用していますからアースループによる電気的な悪影響は発生しません。

対数増幅によるパワー表示を搭載

  BP−1にはブルーLED40ケ(片チャンネル当り20ケ)を使用したパワー表示機能を搭載しています。その構成は温度保障されたツイン・トランジスターの対数特性を利用するログ・アンプ/ラダー抵抗とコンパレーターを組み合わせた表示部からなります。そして、デザインコンセプトに有りますように息遣い感じさせるような人の感性に馴染む発光タイミングの調整なども微妙に選択されています。ご使用になられる環境、スピーカー能率等への配慮から発光感度(面積)をハイ/ロー二段階の選択が出来るようにもしました。近年、AV機器との併用時に問題となるディスプレーへの映りこみにも配慮しOFFモードも搭載しています。これらの機能は使い勝手の面からフロントパネル上にプッシュ・スィッチ形式で配置しました。また、電気回路面ではLEDの発光ノイズ対策として、個々のLED直近に高周波特性に優れた積層コンデンサーを配置すると共に個々の電流の入出力経路へのインダクダンスの挿入など万全の対策が施されています。

新開発二次曲線ヒートシンクの採用

 BP−1では新開発の独自ヒートシンク形状を採用しました。充分な放熱と防振特性を実現するためトランジスター取り付け面の厚みをミニマムでも10mmとし熱拡散の均一化を図ると共にフィン形状に二乗カーブ導入してフィンの共振周波数の分散を行っています。

リジッド置きにも対応できるピン足を付属

 BP-1の足は、出荷時は設置台などのキズ防止のため、クッション材を介したテフロンコートの足になっています。しかし付属のピンを使用すればリジッド置きも可能となりますので、より芯のある再生音をお望みのお客様には、ピンを用いたリジッド置きをお薦めします。

カスタムパーツの搭載

 究極の再生音を得るためには、音質を十二分に吟味したパーツが必要となります。BP-1では信号系に使用する抵抗、入出力及び位相補正に使用する銅箔コンデンサー、リレー、アンプ電源系で使用する電解コンデンサーなどを、殆どカスタム品で構成しています。これらの投入により、既製パーツでは得られない高次元の音質を実現しました。
試作検討した特注ブロック電解コンデンサーの一部
試作検討した特注ブロック電解コンデンサーの一部
新開発電解コンデンサー
カスタムカーボン皮膜抵抗
鏡面仕上げ金接点リレー
90μ銅箔両
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